ChatGPTを業務に取り入れる会社が増えていますが、「結局何に使えばいいのか分からない」という声もよく聞きます。この記事では機能の一覧紹介ではなく、実際に経理・バックオフィス関連の業務で試してみて、役に立った場面と、思ったほどではなかった場面を正直にまとめます。
役に立つと感じた場面
問い合わせメールやマニュアルの下書き
取引先への定型的な確認メールや、社内向けの業務マニュアルの下書きを作らせると、かなりの時間短縮になります。もちろんそのまま使えるわけではなく、事実関係や社内独自のルールは必ず人間が確認・修正する必要がありますが、「ゼロから文章を組み立てる時間」を大幅に削減できるのは実感として大きいです。
Excel関数やスプレッドシートの数式作成
「この条件で集計したいのだけれど、どんな関数を組めばいいか分からない」というときに、やりたいことを説明すると数式の候補を出してくれます。関数名を忘れてしまったときのド忘れ防止としても重宝しています。
長い規程・契約書の要点整理
社内規程や契約書のドラフトを読み込ませて、重要な条件やリスクになりそうな箇所を洗い出させる、という使い方も便利です。ただし、これは次に述べる注意点とも関わってきます。
期待外れだった場面・注意が必要な場面
税務・会計の個別具体的な判断
「この取引はどの勘定科目で処理すべきか」「この経過措置は適用できるか」といった、個別の事実関係に依存する税務・会計判断をChatGPTに丸ごと任せるのは危険です。一般論としてはもっともらしい回答が返ってきますが、細かい前提条件次第で結論が変わる領域では、誤った回答をそれらしく提示してくることがあります。最終判断は必ず税理士・会計士などの専門家に確認する、という運用を徹底することをおすすめします。
社外秘の情報を扱う場面
取引先の情報や、未公開の財務情報などをそのまま入力してしまうと、情報漏洩のリスクにつながります。法人向けプランやAPI経由での利用など、入力データの扱いが明確なプランを選ぶか、機密情報はマスキングしてから入力するといった配慮が必要です。
バックオフィス業務での現実的な使い方
ここまでを踏まえると、ChatGPTは「最終判断を任せる相手」ではなく、「たたき台を作ってもらう相手」として使うのが、今のところ一番現実的だと感じています。文章の下書き、アイデア出し、既存資料の要約といった、人間が最終チェックすることを前提にした使い方であれば、業務時間の削減に確実につながります。
まとめ
ChatGPTを業務に取り入れる際は、「何でも自動化してくれる魔法のツール」という期待値ではなく、「優秀なたたき台作成係」という位置づけで使うと、過度な期待も失望もせずに済みます。特に税務・会計のような専門判断が絡む業務では、最終確認は必ず専門家に、というルールを徹底することが大切です。


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